第8章 お見合い
あれ?おかしいな?と思い、
ゆっくり瞳を開けると…
?
「………」
クロウ・黒
「………」
何故か、クロウさんと黒さんが私と男の合間に立ち、
男と向かい合っている。
魅菜
「!!」
クロウ
「なんて事をしてくれたんですか…」
?
「あん?なんて事ってまさかその雑魚を殺した事か?」
男はクロウさんに対してニヤニヤする。
クロウ
「ああ、そうだ。」
?
「天下のヴァンパイア 様が雑魚の心配かよ。
笑わせんなよ!ガハハハッ!!」
クロウ
「…その雑魚ですがね、
全滅が危惧されていた鬼族だと知っていますか?」
?
「鬼族?
あー、あの弱っちい奴らか!まだ居たんだな!!」
クロウ
「弱い種族だからこそ、嫁選びに慎重で、
ここ何百年も嫁を見つけなかった唯一の種族だった…
それがようやく…嫁を娶ったというのに………」
クロウさんは紅楼丸さんの変わり果てた姿を見て、
握り拳をギュッとする。
(嘘……そうだったの………
そんな感じまったくしなかった……)
?
「まっ?でも弱い種族が滅亡するのは世のことわりだろ?
退きなヴァンパイア 様よ、その娘は俺が貰い受ける。
いや待て……そんな弱い種族が愛した女だ……
そうでもないのか???」
黒
「ふっざけんなよ!!山猿!!!」
黒さんが男に襲いかかるが…
クロウ
「待て、黒!」