第2章 太宰治ノ場合
「いいよ、すごく綺麗だ」
作業台に座らされた私の制服は全て肌蹴ていて、両手は太宰くんのネクタイによって拘束されている。
彼の加虐心に満ちた目を見ているだけで体はゾクゾクと反応してしまう。
逆光でもわかるくらい彼の口元は楽しそうな笑みを浮かべている。
「んー、下着は要らないな」
「ま、待って・・・!」
私の制止も聞かず太宰くんは下着を上下とも鋏で切ってしまう。
上下でいくらすると思っているんだ。
「まだまだ余裕そうだね。そうでなくちゃ」
「っ・・・!!」
彼はまださほど濡れてもいないところへ試験管を挿入してきた。
無機質な異物感に多少の不快感を覚える。
「あんまり動くと割れちゃうからね」
「ぁ、急にっ・・・動かさない、で・・・っ」
「・・・好きなくせに」
耳元で囁かれた言葉にゾクッとした。
そのまま太宰くんの舌が私の耳を犯していく。ねっとりとした舌使いとたまにかかる吐息。
下肢が嫌でもビクビクと反応する。
「んー、一本じゃ足りないか」
「やっ・・・!」
「君のここは足りないって言ってるよ」
容赦なく追加される試験管。
ガラス同士が擦れる音がとても不愉快だ。