第11章 朝暉
「ふっ…ぁ…しょ…く…」
「っ、ぁ…智くん…」
じわじわと体を蝕む快感に漂ってると。
噛み付くように唇が重なった。
熱い吐息を閉じ込めるようなキスをしながら。
昇りつめていく。
「は、ぁっ…きもちい…」
「ん…俺も…」
お互いの先っぽから溢れた雫が混ざり合って、俺と翔くんの手を濡らす。
このままイッちゃいそ…
それでもいいけど
でも…
薄く目を開いてみると、翔くんも俺を見てて。
「…翔くんが、欲しい…」
「うん…俺も、智くんの中に入りたい…」
同じこと思ってて。
胸がきゅうってなった。
そのままゆっくりとベッドに寝かされて。
夜空の星みたいにキラキラ輝く瞳に見下ろされて。
まるで初めてみたいにドキドキした。
変なの…
翔くんとはもう20年もずっと一緒にいて
セックスだって初めてじゃないのに
「…どうしよう…」
「え…?」
「…なんか、すごいドキドキする…。中学生みてぇ…」
どこか恥ずかしそうに小さな声で、翔くんが言った。
「…嘘でしょ…」
「え?」
「だって…俺も同じこと思ってたよ…なんか、初めてみたいだなって…」
ぜんぜん違うのに
考え方だって
やることだって
俺と翔くんはぜんぜん違うのに
時々こういうことあるんだ
なんか繋がってるなって感覚
それはずっと昔からで
翔くんへの気持ちを自覚するずっとずっと前からで
ねぇ翔くん…
俺たち
ずっと繋がってるよね…?
今までも
これから先もずっと
「うん」
嬉しそうに、笑った。
その笑顔に、大好きだよって叫びたくなった。
「でも…とりあえず今は、智くんと体で繋がりたい」
「うん。きて、翔くん…」
自分から大きく足を広げると。
翔くんはローションを熱く滾った自分のに落とし、何回か扱いて。
俺の入り口にピタッと押し当てた。
「入るよ?」
「うん」
頷くと。
熱い塊が、ぬるりと入ってきた。