第10章 見てみなさい#
俺達オスは今、交尾の時期で相手探しに奔走している最中だ。
交尾は命懸けの行事であり、皆もちろんメスに食べられたくないので、大人しそうな子を見つけようと必死になっていた。
迷い込んでしまった向日葵畑を歩き回り、疲れて休んでいた時…俺は運命的な出会いをしてしまったのだ。
「可愛いなぁ…」
地面に座る俺の視線の先には、一人の女の子。
向日葵の黄色い花びらに手を引っ掛けて、餌となる虫を気長に待っている。
アオリで彼女を見上げれば、高く蒼い空に心が吸われそうな気になった。
(あの子なら、大丈夫そうだな。)
産卵を控えたメスは気性が荒くて常にイライラしているのだけど、彼女はほわほわとした空気を纏っていて襲っても安全そうだ。
「よし…」
あの子に決めた…!
俺は意気込んで長い茎を上り、彼女の下からそっと近付く。
(バレてないな…)
静かにそっと背後を取った俺は、彼女の体に腕を回して近くの葉まで引きずり下ろした。
「きゃっ!?」
悲鳴を上げた彼女と縺れ合うように倒れ、葉っぱの上で彼女に覆いかぶさる。
「あ、あなたは…!?」
「いいでしょそーいうのは。話すよりもっと手軽な方法で仲良くなろうよ。」
「え、あのっ…!」
戸惑う彼女は俺を見上げ、動揺で大きな瞳を揺らす。
その仕草まで可愛くて…加虐心をそそられた。
「いや…っ!あ、やめてっ!!きゃあ!?」
怯えて暴れる彼女を押さえつけ、薄い生地のワンピースを簡単に剥ぐ。
タプタプと揺れるたわわな乳房に手を這わせ、主張を始めた頂を摘んでやると、彼女の口から小さな嬌声が聴こえた。
「いい体してんじゃん。」