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【短編集】My Favorite【R18】

第8章 どうして○


「はぁ…」

(今日も疲れたなぁ…)

現役高校生で夜まで塾通い。
俺は夜の満員電車で立ったまま目を閉じ、一番隅の壁に凭れて電車に揺られていた。

眠気で首をカクカクさせる俺は、背の高い男が側に来ていた事に気付かなかった。
その男に突然肩を掴まれ、そのまま強い力で引っ張られる。

驚いて目を見開いた俺の視界には、さっきまで自分が凭れていた壁。
背中にピタリと誰かがくっついていて、肩を掴む手は後ろから回されていた。

突然体の向きを変えさせられた俺は身動きが取れず、理解不能な状況に怯える。

(な、何だ…!?めっちゃ密着されてるんだけど…!)

何とか脱出を試みるも、ガッシリと肩を掴む手がそれを許してくれない。
そうこうしている内にもう片方の腕も回されて…男の手は迷うことなく俺の股間に当てられた。

「っ…!?」

(はぁ!?え!?嘘だろおい…!何で触ってんだよ気持ち悪ぃっ!!)

男に男の象徴をやわやわと揉まれ、気色悪さに背筋が戦慄く。

俺の気持ちなど知らない男は、制服のズボンの上から陰嚢や陰茎を鷲掴みにして弄ぶ。
気持ち悪くて仕方が無いのに…俺の体は素直に熱を帯び、陰茎をムクムクと勃ち上がらせた。

(やばい、最近オナってなかったから……っ、)

勉強して疲れてすぐに寝る生活が続いていたので、性欲の堤防に一瞬でヒビが入る。

ビキビキッ…

頭の中で逃げなければと思うのに、体が刺激を欲して言うことを聞かない。

ある意味で、精神と肉体が分離してしまったようだ。

「…っ、は…!」

込み上げる声を必死で抑え、代わりに何度も深い吐息を漏らす。

(ぅ、まずい…気持ちいいとか…ありえねぇのにっ、)

ゾクゾクと体に痺れが走り、男の指さばきに感じ入ってしまう。
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