第4章 テンテコ舞い
篠原
「伊東さんからお前に話がある。」
佐藤
「私に…ですか(´・ω・`)?」
篠原さんがそう言った瞬間、
眼鏡をかけた隊長さん以外…
篠原さんや数人の隊士に周りを囲まれた。
伊東
「初めまして、美奈くん。
女中の仕事には慣れたかね?」
私を見つめる瞳が怖い。
私は怖くて視線を床に落とす。
佐藤
「……少しずつですが……」
伊東
「…そうか…それなら回りくどい言い方はやめた方が良いかな?
ではハッキリ言おう。
美奈君に頼みたい事がある、
もし引き受けてくれるなら…君の願いを出来るだけ叶えてやる。」
(願い?)
伊東
「土方君と恋人同士になって…
骨抜きにして欲しい…
副長として使い物にならない男にして欲しい」
佐藤
「!!」
篠原
「…お前が引き受けなければ…
こちらにも考えがある。」
篠原さんはそういうと、
私の家族の写真をビリビリっと切り刻み、
畳の上に捨てやった。
佐藤
「( ;´Д`)やっ…やめてください!!やめて!」
私は切り刻まれ、
畳に落ちた家族写真を集める。
(なんでこんな酷いことを…)
この写真には見覚えがあった…
上京した朝に兄が寂しくないようにと渡してくれた写真…
目に熱いものが込み上げてくる。
篠原
「………」
伊東
「写真はまた新しいのを用意できるが…
…命はどうかな…?」
意味深な事を言う伊東さん
(つまり…)
佐藤
「…ッ……!!」
写真をかき集めている手を篠原さんに踏まれた。