第27章 安定期
七宮
「局長がゴリラと結婚するって決まった時はヒヤヒヤしましたけど、
良かったですね、お妙さんが助けにきてくれて…」
山崎
「ほんとほんと…姐さんが来てくれなかったら今頃……」
何故か隊服ではなく礼服を着ている退。
七宮
「…そう言えば山崎さんの家はこの辺でしたね?」
山崎
「そうそう。今日は久しぶり家に帰るんだ。直帰だよ直帰…」
七宮
「直帰しないと怒られるんですか?
確か…奥さん…
私と仕事どっちが大切?みたいな面倒くさいタイプなんでしたっけ?」
山崎
「ちょっ…失礼だから!面倒くさくは無いよ!」
七宮
「本音はどうですかね…
お酒の席で言ってたじゃないですか?
結婚なんてするもんじゃないって…」
(え…)
山崎
「…え?俺、そんな事、言ってた?」
七宮
「言ってました言ってました……
それから嫁に逢うと疲れるから屯所で寝泊まりしてるとも言ってたし…
嫌なら別れた方が良いですよ?」
山崎
「………」
反論して欲しいのにしない退。
私は堪らず、
電柱の後ろから姿を露わにした。