第27章 安定期
吉村
「久しぶりだな、元気にしてたか?」
山崎さんと同じ監察の吉村さんだ。
吉村さんは家庭持ちで退よりパパとしては先輩だ。
私はお茶を出しておもてなしをする。
佐藤
「はい。」
吉村
「それは良かった…母ちゃんが元気がないと、
腹の子も悪いからな…」
吉村さんは落ち着いた声で続ける。
吉村
「…最近、やけに山崎に冷たいんだってな。
山崎のやつ暇さえあれば相談してくるんだよ。」
佐藤
「…冷たい?
冷たくなんてしてません……というか…
冷たくできるほどのコミュニケーション取れる時間も無いし…」
吉村
「私よりも仕事を優先してるって言われて参ってるって…」
(退は吉村さんに相談してるんだね…
私は相談できる人が居ないのに…)
悪気なんてない吉村さんまで、
嫌な人に見えてきた。
佐藤
「……気をつけます…」