第11章 山ちゃん本気を出す!PART①
山崎
「美奈さんに相談があるんだけどさ、
…監察仕事の手伝いをして欲しいんだけど良い?」
そう…
俺は沖田隊長に夢中になっている美奈さんを、
仕事のついでに屯所から連れ出す事を思いついた。
佐藤
「え?監察のお手伝いですか?私が??」
山崎
「そうそう。
女中の仕事の事は心配しないでいいよ?
副長には俺から言っておくから…」
佐藤
「それなら…はい、大丈夫です。
…それでお手伝いとはなんでしょうか?」
不安そうな表情を浮かべている美奈さん。
きっと"手伝い"をする事に不安を感じているに違いない…
この反応は自然だと思う。
だけど危険な事は1つもない…
ほうれん草に潜入するのは"過激派攘夷浪士"の出入りがあるか、
目視で確認するだけだから。
山崎
「ある旅館に潜入捜査しにいくんだけど、
野郎1人で数泊ってのは怪しいからさ、
だから美奈さんには連れ役になって貰おうかなって…」
(まっ…嘘じゃないしな。
潜入捜査ってのは事実だし…)