第6章 砂城
佐藤
「朝……」
気付いたら…
世が明けていた。
ずっと泣いていたからコンクリート壁に身体を預けぐったりしている…
安堂
「美奈…朝飯食べような…」
まだ湯気がたっている朝餉を、
私の前に置いてくれた。
しかも…
絶対に朝餉には出されない…プリンが添えられて……
それを見たら…
私は…もう枯れるくらい流したと思っていた涙が溢れ出て来た……
安堂
「ほら!あったかいうちに、みんなで食おう!!」
(皆んな?)
顔をあげたら、安堂さんの他に…
山崎さん原田さん星野さんが朝餉を持って立っていた。
佐藤
「…ッ……」