第5章 そうだ、銭湯にいこっ
"トントンッ…"
佐藤
「土方さん、おはようございます。
美奈です…」
時刻は6:30
きっと土方さんなら非番であっても起きてくれているとは思う…
〈入って良いぞ。
(やっぱり…)
佐藤
「…失礼いたします」
静かに障子戸を開けて中へ入り
誰かに聞かれたら大変だからまた閉めた。
(密室…ちょっと恥ずかしい…)
土方さんは、
テレビを見ながら朝刊を読んでいる。
土方
「どうした?お前、今日休みだろ?」
佐藤
「…はいお休みなんですが…
あの…土方さんも非番ですよね?」
土方
「ん?あぁ…」
私は両手をぎゅっと握り、
勇気を持って言ってみた。
佐藤
「良かったら…江戸の町を一緒に歩いていただけませんか?
田舎から出てきて…なにもかも分からないので…」
土方
「…別にかまわねぇーけど…
そんじゃ…10時に裏門で待ってるから来いよ。」
(え?…すんなりOKしてもらえた!!)
佐藤
「はい、宜しくお願いします…」