第3章 #03
「またか…。おらァっ!!」
八神は白猫の首根っこを掴む。今度は嫌われるように全力で放り投げた。
白猫は全力で放り投げられてもまた戻ってきて、八神の膝の上に居座る。
八神は呆れてため息をついた。
「お前根性あるな…。」
八神は白猫を褒めて頭を大きな掌で撫でる。
「無限ループって怖いですね…。
八神さんの足元に猫が群がってます。」
「こいつは別として、足元にいる連中は名前が餌付けしてるんだろ…。
どこかのスポーツ中継番組みたいに実況すんなや…。」
八神は白猫の首根っこを掴みながら言う。
「あ…。」
名前と八神を囲んで、猫達が鳴き声でおやつくれと大合唱してる。
「ついやりすぎちゃいました。」
「名前が楽しんでるならそれでいい。」
八神は微笑み名前に言う。
「…はい。八神さん。また一緒に来ませんか。」
「いいぜ。名前とならどこでも。何度でも。一緒に行ってやるよ。」
八神はおでこをぶつける。
名前は頬を赤らめ頷いた。
二人のお腹が鳴る。
「腹減った。」
「公園でお弁当にします?」
「そうだな。」
二人は猫カフェを立ち去った。