第10章 体育祭の時間。
体育祭当日。
放送『それでは間もなく、二人三脚を始めます。』
私と学秀は足紐を確認し、列に並ぶ。
『絶対一位取ろうね!』
学秀『あぁ!僕に任せろ!』
いちについて!よーいドンッ!
私と学秀が勢いよく飛び出す!練習の成果もありダントツの一位でゴール!
プログラムが進み、私の借り物競争の番だ!
『行ってくるね!』
学秀『あぁ!』
放送『それでは間もなく借り物競争を始めます。なお、箱の中のお題には一枚だけ難題が入っております。
皆さま、お楽しみ頂けると幸いです。』
よーいドンッ!私は勢いよく飛び出し、箱に手を入れお題を見る。
『………なにこれ。』
観客席。
榊原『まぁちゃん、固まってないか?』
小山『ギシシ。まさか、難題を当てたんじゃないか?』
学秀『……まぁ。』
お題。
校内にいるカップル、もしくは自身の(彼氏又は彼女)と手を繋ぎ、ゴールと同時に熱いキスをしてもらう。
はぁ…。全校生徒、いや、理事長先生の目の前のゴールでキス…。
私は意を決して学秀の元に走り、お題を見せる。