第4章 大人=第2の人生?
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大学生活も2度目の冬休みを迎える。実家に帰るギリギリまでアイツラ(キセキ)とかちーちゃんとか來未とドンチャン騒ぎをした。
実家に帰るともうこれで今年はバカ騒ぎ出来ないなとか思っていたら、もともと同じ地区同士だ。毎日誰かと会っていた。寂しくなくて良かったけど。
さすがに実家ではマンションのように騒ぐことは出来ないため、20歳を迎えた今年は何件もの居酒屋を回った。お陰様でこの齢にしてこの地区の居酒屋通になった。あと、バイトして溜めたお金が無くなった。
さすがに大晦日は來未と2人でゆっくり過ごした。毎年そうしてるし、あいつらも大晦日は毎年キセキ達だけで過ごしてるらしいから、急な呼び出しも無かった。
三が日が過ぎた頃には再び居酒屋めぐりが続いていたけど。そんな中でのある会話。その日は大輝、涼太、真ちゃんで飲んでいた。
「ってよォ、俺らと面識あるくせに赤司とだけは話さねーよな」
「あ、それ俺も思ったッス!」
「まさか赤司の事を知らないわけではないだろうな?」
『さすがに知ってるしー。けど…まぁほら、あれだよ。赤司君って完璧すぎて近寄りがたいって言うか』
本当は嘘。そんな理由じゃない。
「赤司は昔より丸くなったのだよ。確かに近寄りがたいという意見には納得するが…」
『でしょ?ていうか真ちゃん、今真ちゃんが話してる相手、あたしじゃないから』
「何っ!?」
「またかよ緑間ァ。お前ホント酒弱ぇな」
「そのくせよく飲むッスよねー。ま、俺も若干ほろ酔いだから人の事言えねーッスけど。つーか青峰っちは分かるとして、っち強すぎッスよ!」
『ばか涼太ー。あたしを誰だと思ってるんだよ』
「女の子は酔って甘えてきたりするのが可愛いくて、男共はグッとくるんスよ?」
『あたしに可愛さを求める時点で間違ってる』
あたしは無駄にお酒に強い。涼太の言う通り酔えたら可愛いかもしれないけど、飲んでも飲んでも酔えない。お父さん、お酒大好きだからなぁ。
何はともあれ、赤司君の話題を回避出来て良かった。