第17章 触手の時間。
触手が私に聞いてきた…。
どうなりたいかを…。
私は全てをあざむける冷酷な暗殺者になりたいと言った。
私を好きだと言ってくれたお兄ちゃんを…両親を失った私を温かく迎えてくれたお父さんとお母さんを…大好きなE組のみんなを…そして、コロ先生さえもあざむける冷酷さを…。
うっ……。
シロ『目が覚めたかい?』
『私…。』
シロ『移植は成功したよ。安定するまでは少し時間がかかる。今はじっくりヤツの弱味を握り、触手の動きの研究をすることだ。
近い内にまた連絡するよ。』
そう言われ、私は待ち合わせをした駅裏でシロと別れた。
不思議ともう痛みはなかった。
準備をしよう。確実に殺すために…。