第15章 鷹岡の時間
烏丸先生の体育の時間を終えた私たちに向かい、声が響く。
『久しぶりだな!烏丸ッ!』
そう名前を呼ばれて振り返った烏丸先生は…。
烏丸『鷹岡ッ!』
その男を鷹岡と呼んだ。
鷹岡『実はな、お前の負担を減らすために俺も今日から体育の教官になったんだぁ!』
そう言うと、鷹岡先生は荷物を両手に抱えたまま、私達の所へやって来た。
お兄ちゃんはそそくさとその場を離れ、裏山へ歩いて行く。
鷹岡『まずは親睦を兼ねて、俺からのプレゼントだ!
さぁ、遠慮せず食べろよ!!』
そう言って荷物を広げる。そこには、有名なスイーツ店のケーキやタルト、シュークリームが入っていた。
中村『これ、あのポ◯ールのケーキじゃん!』
前原『これはヨ◯ガワのシュークリーム!』
原『こっちはゴ◯ィバのスゥィートチョコエクレアにミ◯トのタルトじゃん!』
磯貝『こんなに…いいんですか?』
鷹岡『あぁ!もちろんだ!早くお前らと仲良くなりたいしな!俺の財布を食うつもりで食え!』
そう言って鷹岡先生は馴れ馴れしく私を自分に抱き寄せ肩を組む。
『あ、ありがとうございます。』
突然の抱擁に軽く戸惑ったけど、この先生は、みんなにフレンドリーな人なのだろう。とその時は深く考えなかった。