第10章 甘病の時間。
カルマ『40.8度。まじかよ…。まぁ、薬、口に入れるよ!』
自分の口に薬と少量の水を含み、まぁの口内へ流し込む。
カルマ『飲んで。』
コクン…。
カルマ『水分補給しなきゃいけないし、薬が溶けるのに、水の量が足りないから、少しずつ流してくから、ちゃんと飲んでね。』
俺はまぁがむせ返らないよう、少しずつ水を口にふくみ、まぁの口内へ流し込む。
熱で体温が上がったまぁのくちびるに、自分の唇を何度も重ねる。
冷たい水で俺の唇は冷やりとしている分、まぁの体温を強く感じる。
これ…キスに入るのかな…?
って、浅野君家の別荘の露天風呂でキスしちゃったんだったよな…。
『お兄ちゃん…。イチゴオレが飲みたい…。』
カルマ『プッ…。はいはい。待っててね。』
俺は一度まぁを布団に寝かし、キッチンからイチゴオレを取って部屋に戻る。
ストローを差し、まぁに渡そうとするが…。
つらそうに体を起こし、俺を見るまぁは、潤んだ瞳に頬が赤くなり、息遣いが荒い。
カルマ『これも飲ませてあげるよ。』
俺はストローでイチゴオレを吸い、まぁの口内に優しく注ぎこむ。
舌、入れたくなっちゃうよ…。ほんとヘビの生殺しってこうゆうのを言うんだろうな。
4口ほど飲ませると、俺にもたれかかったまま、まぁは眠ってしまった。
俺はそっと抱きかかえ、ベッドにまぁを寝かし、囁く声で言う。
カルマ『好きだよ…まぁ。』