第25章 学秀オチ②
E組に対する差別待遇は明らかに前とは違うが、表面上は変わっていない。
前原『で、俺らだけ本校舎の生徒が昼飯食ってる時に劇しなきゃなんねーわけか。』
磯貝『あぁ。浅野に抗議したんだが、こう返された。』
浅野『どうせ君たちのことだ。何とかするんだろ?』
カルマ『言ってくれるじゃん。』
狭間『フッ。書いてあげようじゃない。台本は私に任せて。
あと、桃宮、アンタがまず主役の1人よ…。』
『いいけど、何で?』
狭間『そんなの決まってるでしょ?アンタの彼氏を楽しませるためよ…。』
カルマ『へぇ〜。面白そう!ねぇ、狭間さん。俺も入れてよ!』
狭間『分かったわ…。本校舎の生徒をゾッとさせる演出にしてあげる…。』
そんな中…。
コロ『先生…主役やりたい。』
……………………。
E組『できるかー!!国家機密だぞ!』
狭間『いいわよ…。コロ先生がメインにしてあげる。』
そうして私たちは、一週間後に迫る日のために練習を重ねた。
演劇前日。学秀の家。理事長先生を交えて夕食をご馳走になっている。
学秀『明日は演劇発表会だな。まぁ、E組は何の劇をするんだ?』
『桃太郎だよ!』
学秀『桃太郎?』
学峯『ほう。E組は昼食時にやるんだったね。私も是非見に行かせてもらうよ。』
『理事長先生も!嬉しい!実は一応主役なんだよねぇ。楽しみにしててね!』
私は努めて明るく振る舞った。
楽しみにしててね…。学秀。理事長…。