第24章 恋人の時間〜学秀オチ①〜
『早いね…。待った?』
彼が赤い髪を揺らしながら裏山に登ってくる。
『今来たとこだよ…。』
カルマ『返事、聞かせてくれるんだよね?』
『うん…。ちゃんと、話がしたい。』
カルマ『ちゃんと聞くよ…。約束だしね。』
『ありがとう。カルマ。
……私ね、カルマとは付き合えない。
好きな人がいるの。』
カルマ『……浅野君?』
『うん…。さんざん優柔不断な事しといて、最低な女だよね。
だけど、正直に胸に手を当てると、出てくる顔は学秀だった。
だから…。』
カルマ『あぁ〜あ、振られちゃったか。
ま、いいよ!今は。』
『……?』
カルマ『俺もまぁと浅野君と一緒の椚が丘高校受験するし、いつでも奪いにいくから。
覚悟しといてよね?』
『……ありがと。カルマ』
カルマ『まだ浅野君に気持ち伝えてないんでしょ?
行っておいでよ!』
『うん…。カルマ、虫がいいことは分かってる、
でも、これからも…』
カルマ『もちろん友達だよ?浅野君にも遠慮しないって伝えといてよね!』
『ふふっ…じゃあ、私、行くね…。』
まぁは山道を下って行く。