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あの柚子の実がなる頃に。
第7章 鎖。 颯side
ついさっきまで柚子の木と会話してた柚子稀ちゃんが話しかけてきた。
まだ涙でぬれたその瞳で。
「・・・どうしたの?」
『人生って残酷ですね。
愛されるものと愛されぬもの。
その違いってなんなんでしょうね』
「え、」
『私、パパとママの本当の子供じゃないんです』
開いてゆくその扉の向こう。
果たしてそこは、明るいのか、暗いのか。
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