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幸せは君と【文スト】
第13章 epilogue──幸せは君と。
菜生side
「御免ね、君が何故フランシスと取引をしたのかは解っている積もりなんだ」
誰もいなくなった会社の中で、太宰の声が通った。
とは言っても抱きしめられた儘だから、菜生の耳元で囁いているだけなのだが。
──え、
菜生は全身をぎくりと固まらせた。
乱歩が話したのだろうか。
口止めしておいたのに、と心の中で乱歩を恨むも、どうやらそうではないらしかった。
「君と私は、あの日…5年前に出逢ったけれど」
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