第19章 初夜
美菜
「狐歌さま…1つお伺いしても宜しいでしょうか?」
九尾
「なんだ。」
美菜
「あの…お食事の時に、
私の他に妻がいるような事をおっしゃっていましたが…
狐歌さまの妻は私一人ではないのですか?」
狐歌
「…そうか人間は…違うのだな」
美菜
「?」
狐歌
「よく聞くんだよ。
妖怪は基本的に一夫多妻…より多くの子孫を残す為に、
一生のうち何人もの妻を娶るのさ…
私にはお前を含めると7人だ。そのうち、人間はお前だけ…」
(一夫多妻…
私は…結婚するなら…私だけを愛してくれる人が良い…)
美菜
「狐歌さま…ごめんなさい……」
私は、
狐歌さんから離れた。
九尾
「…複数の妻が居るのが嫌なのか?」
美菜
「はぃ…。
私は…他の誰かと一緒にじゃなく、
…私だけを愛して欲しいんです。」
九尾
「……そうか。」
美菜
「 (´;Д;`)ゔぅっ… 」
九尾
「そんな悲しい顔をするな…」
九尾さんは私の頬をそっと撫でた。