第19章 初夜
入浴を済ませ自室に戻ってくると、
トメさんが待っていた。
トメ
「奥様…こちらの長襦袢にお着替えになってください。」
トメさんはシルク素材で作られた、
とても薄い長襦袢を私に渡してきた。
美菜
「………」
(床を一緒にって…つまり一緒に寝るって事だよね?
こんな薄いものじゃ…(;´д`))
トメ
「奥様?」
美菜
「……はぃ…」
話すことは出来ないから、
トメさんを困らせたくないので受け取った。
トメ
「お支度のお手伝いをさせていただきますね。
梅吉、外へ…」
梅吉
『……はい。』
ノアさんは何も言わず部屋の外へ出た。
多分、彼の姿を見るのはこれで最後になると思い、
しっかりその後ろ姿を焼き付けた。