第2章 薄紅色
私は直ぐに捕らえられ、
抵抗虚しく正座をさせられ状態で、
手首と足首を紐で結ばれ自由を奪われた。
美菜
「生きたい…生きたいよぉ……」
平太
「……」
私は何度も何度も繰り返した。
だってもしかしたら奇跡が起きて…解放されるかもしれないから…
平太
「…馬鹿馬鹿しいよな…
今の時代に生贄なんぞ…」
平太さんが私の横にしゃがみこむと、
そっと話しかけてきた。
平太
「…昔からの習慣は怖いな…」
美菜
「わたし生きたいです…」
平太
「はぁ…神無も早くお前を娶ればよかったのに…馬鹿な奴だ。」
美菜
「!!」
平太さんは、
最後に私の肩を軽く撫でると
神楽殿から降りた。