第10章 オレンジのあの子
あ、二人は知ってる!
同じクラスの月島くんと山口くんだ。
囲われたテーブルの真ん中には三人の男の子。
一人は坊主、もう一人はちょっと目付きが怖いかも。髪の毛ツンツンしてるし…
そして、もう一人は真っ直ぐな黒髪がけれいだけれど、この子もちょっと怖いかも…
うーん、人の見た目を言葉にするって難しい。
表現の勉強も必要ね!
「へぇー。」
「ぅあっ!」
いつの間にか後ろにオレンジの髪の男の子が立っていた。
声をかけられたことに驚き、つい大きな声を出した私、色気ない…
じゃなかった!しーっ!
「お前、勉強できるのか!?すげーな!」
その子は小声で話ながら私のノートを除きこんだ。
「勉強、好きだから…」
「俺、日向翔陽!俺はバレーが好きで、宿題やってなくて、月島とか、先輩とかに教えてもらってるんだけどさー。あ、月島っていうのは、」
「月島くんと山口くんは知ってるよ。私、烏野一年の池田春華っていうの。」
「俺も!俺も一年!」
話始めたら止まらない。
そんな感じの日向くんにちょっと笑ってしまった。