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何でも屋さんは憂鬱。

第2章 いらっしゃいませ。


それは、雨上がりに綺麗な虹が空にかかって・・・なんて事も無い、至って普通のありふれた日曜日。


東京都赤塚区の、繁華街より少し外れた一角にある一軒の建物。
裕福そうでも貧困そうでもない、普通の一軒家。

ここは便利屋“にじいろ”。
経営者の梅原梅子が営む、何でも屋だ。
言っておくが万事屋ではない。某週刊少年誌の死んだ魚みたいな目の主人公が営む、万事屋ではない。あくまで何でも屋なのだ。
大した差は無いけど、何でも屋なのだ。



とにもかくにも、その何でも屋の軒先にて。
梅子はある人物達と会っていた。




梅子「・・・うちで、働きたい?」

「そ!
万事y「便利屋もしくは何でも屋です」・・・便利屋って事はなんでもしてくれんだろ?」

梅子「あー、まあ」

「だったら俺らを雇ってくんねーかな?
全員が難しいんなら、一人だけでもいいからさ」

梅子「えー・・・」

「ちょっと、おそ松兄さん・・・いくらなんでも頼み方ってものがあるだろ?
・・・えっと、いきなりすみません。僕ら、見ての通り六つ子なんですけど」

梅子「うん、それは見ての通り解る。
なんでまたうちで働きたいと?」

「フッ・・・運命サ・・・。
天の声がこう言ったんだ・・・ヴィーナスの居るここへ来れば道は拓ける・・・とな」

梅子「・・・・・・」

「うわイッタいねぇ・・・。
僕達、現在進行形でニートなんですけど・・・母さんにいい加減にニート卒業しないと、本気で追い出すって言われちゃって・・・」

「それで外出たら、タイミング見計らったみたいにこのチラシが飛んできターッチアウトォ!!」

「・・・・・・で、何でも屋って言うくらいだからどうせなら仕事紹介してもらうよりここで働かせてもらえばいいんじゃないってなって・・・今に至る」

梅子「・・・はあ・・・」




いきさつは聞き終えたものの、梅子は返答に悩んだ。

・・・こいつら、全員揃って動機不純過ぎね?と。
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