【S】Moebius Ring~目覚めたら執事!?~
第6章 現場検証
「…」
「お。なんだ、けっこカワイイの履いてんじゃん」
「…。え?」
「ふ~ん。やっぱ主流は白か…」
「っ!!」
いきなり俺の視界に飛び込んできたのは、きらびやかな真っ白い数々…って、禁断の下着ゾーン!?
マツジュンが開けてる中段の引き出しには、いかにもお嬢様ってカンジのシンプルな白ベースのランジェリーがぎっしり。そしてちょいちょいカラフルなのも…。
松「お~。イイねこれ。挑発的で♪」
おお~…確かに。超レーシーで薄手な勝負系――…
って!
「バッカおま、なに関係ねーとこ開けてんだよ!早く閉めなさいっ」
「はーい。…フフ。相変わらずカタいっすね~、先輩は(笑)」
カタさの問題じゃねーし!プライバシーの侵害だ、それはっ。相っ変わらずヤンチャなんだからも~…!
「まったく…。ホラ次!行くぞ!」
「へ~い♪…っツッ!」
「どした?」
「何か踏んだ…。ってぇ~…。何だよ?」
松本の足の裏にくっついていたのは、何かの破片。
「なに?」
「わかんない…。あ、割れた」
ちょっと力を入れたら砕けた。薄くて白い、陶器の破片のようなもの。
「もしかして…犯人の手がかりっすかねっ?」
「う~ん…。業者が作業してたわけだから、何かの破片って可能性もあるけど…」
「あ、そっか。壁紙…。ナンだこれ~…?」
一応それは証拠品として保管して。ちょうど美羽から【もうすぐ帰るから!】とメールがあったので、遅い昼食をとりながら今日収集した情報を整理することにした。