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【S】Moebius Ring~目覚めたら執事!?~

第6章 現場検証



「ぜってーアイツ怪しいですって!」
「まあねぇ…。でも物証もないし、決め付けるわけにはいかないだろ」
「そおですけどぉ…」

一番怪しいと思ってた電気工事の21歳青年は、まだ日の浅いアルバイトだった。いきなり疑ってかかるのもなんだし、とりあえず『お嬢様の自室に人の出入りがあった場合、その詳細を書類に残さないといけない』というそれらしい名目で、状況を聞き出すことにした。

ま、結果は惨敗。でも確かに怪しいんだよね。どことなく挙動不審なところもあるし…。

ちなみに、出入りした使用人は3名とも用件がはっきりしていて(洗濯物を片付ける、掃除機がけなど)、そこまで掘らなくても…という感じ。全員女性だし、なくなったものが指輪だけに可能性がまったくないとは言えない。けど、そんなハイリスクなことをする必要がないくらい、みんないい給料もらってんだよね。なんせ大財閥北条家ですから。もちろん身元もしっかりしてる方々だし…。

そうなると怪しいのはやっぱり外部の業者の方だけど、今日の聞き込みではこれといった確証は得られずじまい。壁紙の方は限りなくシロの印象が強いし、やっぱ電気のバイト君か…?

いや!捜査に予断は禁物!!

「とりあえず今は、なんでもいいから証拠が欲しいな。…よし。もう一度現場を調べてみよう」
「ですね!」

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