第1章 prologue

いや

いやいや。落ち着け自分。起きたら素っ裸ってのは、まあ…別に驚くことじゃない。うん。特に暑い時期なんかは、自然の摂理というか。ままあることだから。うん。

つか、そこじゃない。裸なのはいいとして、問題なのはここが明らかに俺の部屋じゃないってこと。どうやらホテルでもないし。

そうなってくると…

スッパなのがちょっとばかしよろしくないことになってくるよ？これ。

目覚めたら見知らぬ部屋
二日酔い的頭痛
記憶おぼろげ
素っ裸でベッド

「…」

もしかしてやっちゃった？俺。相手見当たらないけど…。

自分のあられもないカッコといい、見知らぬ部屋といい。どうなってんだ、マジで。現状が全く把握できない。

誰か～！説明プリ～～ズ！！（ついでに頭痛薬もあれば～）


と心の中で雄叫びをあげた、まさにその時


　ﾊﾞﾝｯ！


「！」


いきなり乱暴に開いたドア

…から誰か入ってきたっ！


「ちょっと！いつまで寝てるのよっ？」


罵声とともに現れたのは――…



知らない女性。