第2章 〜彼との出会い〜
『一人目は、北の洞窟に住むという赤い悪魔…。カルマ
戦士としても魔法使いとしても、全てが人並み以上の能力を持つといわれる天才少年だ。』
『そいつ知ってる!』
『すごいドSな魔法剣士って噂だよね!』
…嫌いだ。何の苦労もせず、才能がある。血の滲むような努力をしてきた私にとっては、ただただ腹立たしい…。
『二人目は、進化の魔術師リツ。北の洞窟に住む彼女の魔法は日々進化し続けていると言われている。』
『そいつも聞いたことある!』
『そして、最後が銀の強戦士、イトナ。彼は北の洞窟に住んでいると言われており…』
『北の洞窟にどんなけいるんだよ!!!』
『確かに全員聞いた事がある…すげー強いって!』
『その中の誰かが仲間になってくれたら、魔王退治にグッと近づくかもね!』
『ヌルフフフフ。では、まずはじめに、学園より北の森の奥、赤い悪魔の住む洞窟。カルマの洞窟に行きましょう!』
『ダンジョンの名前になってんの?』
『はい!これを一人一冊ずつ配って下さい。』
コロ先生がマッハで配る。
ドスッ!お、重い…。
『このダンジョンの攻略本です。』
分厚ッ!
『出現するモンスターとその倒し方からダンジョンの道順や拾える宝箱…回復のポイントまですべて先生が網羅しました!いやー攻め込む側になると興奮しますね!』
(ハリキリすぎだろ!!)
『袋とじの中には、ちょっとエッチなモンスターの情報も…』
岡島、前原『ちょっとエッチなモンスター出るの!?』
『そして、最後のページにはもろちん、ダンジョンのボスの情報も載っています。』
赤い悪魔…カルマのバグは、うんのよさの数値異常?!
『彼が誰かを見下し、バカにした瞬間、うんのよさがマイナスになるバグです。』
(バグ持ちかよ…)
『運がマイナスになったらどうなるの?』
ケンカでゴロツキの不良たちをボコボコにした時…
赤い悪魔『口ほどにもないねぇ…あんたらじゃ一生俺には勝てないと思うよ?』
と、人を見下し、バカにしていると…。