第9章 〜法王は、お父様?〜
『まぁも気づいてた?この森、俺たち以外の人間がうようよいるね…』
やっぱり…。
『おや、カルマ君にまぁさん!お二人共気づいてましたか?ま、先生には秘策がありますので、先に行きますね!お気をつけて!』
コロ先生が凄まじいスピードで飛んで行く。
あれは無理だわ…。
そんな時、『まぁ、俺も良い事思いついた!まぁはここにいて!』
カルマが、音を立てず、白尽くめの男をやっつける。
ボコっ!
『こんな簡単にやれるなら、全員俺がやっつけちゃうってのはどぉ?』
【カルマが見下した。うんのよさマイナス285】
カルマ…。
カルマにタライが落ち、レバーに当たり、落とし穴の中に吸い込まれていく…。
『カルマー!』落とし穴の下に人影が…。
『待ちくたびれたよ。赤羽君…。』
お父様…。
来る…!先を見通す力が発現する。
すかさず距離をとる。
『さすがだ。まぁ。その力を使いこなせれば、この世界を統べる事ができる。』
『私は、そんな事は望んでいない!』
『まぁ、君の望みは聞いていない。君は、この鬼ごっこが終われば、家に戻りなさい。』
『ッ…!嫌です!』
『ならば、自力で抵抗してみなさい。力がないものは、力ある者に支配されるのみ。』
クッ…お父様に、力では敵わない。
ならば、あと20秒。MP消費をしない間に、手を打つのみ。
『ストロングサイクロン』
まぁは、特大の砂嵐で學峯の視界を奪い、可能な限り、距離を取る。
『ほぅ…考えたね。あと10分。逃げ切れば勝ち。だが、甘い。』
ここまで来れば。
だけど…これ以上魔法は使えない。バグが出れば、ゲームアウト…。家には帰りたくない。
『出ておいで。まぁ。』
うそ…。魔力の後を追ったのか…。
後5分。MPを全開で魔法をぶつければ、何とかやり過ごせるかも。
炎、氷、雷…あらゆる最大魔法を學峯にぶつける。
いける…!その瞬間、私の首に大きな手が伸びる。
クッ…!
『甘すぎるねぇ。まぁ。さぁ、お家に帰って教育のやり直しだ。』
ボンッ。