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砂漠の月

第2章 砂漠の月71~150


晴久の返事に目を見開いた店主が、月子に迫ると驚いて晴久の身体に身を寄せ顔を隠しながらも恥ずかしそうに頷く。
八百屋の店主は月子の恥ずかしながらも嬉しそうな肯定に何故かショックを受けた顔をして膝をつくと、何事かと周りの店の店主や店員も寄ってくる。
みんな一様に同じ反応をするので晴久と月子が首を傾げて顔を見合わせると、奥から出て来た八百屋の店主の奥さんが笑いながら声を掛けてきた。

「すまないねぇ。うちの旦那、月子ちゃんのこと気に入ってたから、息子の嫁に貰うんだって頑張ってたんだよ。旦那と同じような反応してるのは、みんな似たりよったりなこと考えてた連中だよ!」
「えぇっ?!」
「なんだ、それ。月子はやんねぇよ」
「わっ?! は、晴久さん、恥ずかしい……」
「はははっ! 大丈夫さ、月子ちゃんの気持ちが第一だからね! そんなに幸せそうなのに茶々入れたりしないよ! さっ、何か買っていくのかい?」

奥さんの言葉に不機嫌そうな顔をした晴久が、驚いて声を上げた月子を抱き寄せると月子は真っ赤になって羞恥を訴える。
しかし、晴久は離してくれず店主の奥さんに目で訴えると買い物の用件を聞かれた。
月子は恥ずかしさに内心で悶えながらも注文をすると、詰めて渡された荷物は晴久が受け取りお金も晴久が払う。
片手で軽々と荷物を持ちながら、月子を促すと店主とその奥さんにお礼を言って残りいくつかの店を回ってから帰路に着いた。
帰宅後、あの商店街に行けないと真っ赤になって怒り、今日は帰ると拗ねる月子をなんやかやで丸め込んでご機嫌をとる上機嫌な晴久が居たのは言うまでもない。
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