第5章 ハッピーホワイトデー
ホワイトデー。
俺は結局お菓子を買ってあげる事にした。
今日は夜遅くまで仕事だから、一緒に暮らしてるけど彼も今日遅いって言ってし、俺も今日はやる事あるから自分の家に帰るし。
俺は先に楽屋に一番乗りして、次に彼が来た。
雅紀「ふう、楽屋着いた〜。」
和也「あっ、そうだ。はい、これ。ホワイトデーのお返し。今日夜遅いし、自分の家に帰るから今渡しておく。」
雅紀「えっ?あっ、だから紙袋持ってたんだね?」
中はお煎餅の詰め合わせ。
雅紀「お煎餅いっぱいだ!」
和也「あなたならこれでいいかなって。」
雅紀「ありがとう。」
和也「はい、お返しは?」
雅紀「あっ、えっと…」
彼が困った顔をした。
雅紀「ごめんね。用意できなくて…」
和也「そうなの?まあ、いいよ。俺もそのお煎餅くらいだし。」
それから彼の様子を見ているといつもと変わらないけど時々悲しそうな顔をしたりして。
なんだよ…
お返しのお煎餅が気に入らなかったのか…?