Welcome to our party abr 気象系BL
第22章 Orange blossom by みきちん
新しい制服に身を包み、
今日から新しい学生生活が始まる。
期待と不安で胸が高鳴る。
校門へと続く少し長い上り坂。
ゆっくりと歩いていると
坂の頂上からひょっこりと
桜の木が見えてきた。
一歩進むたびに桜は
少しづつ大きくなっていく。
パラパラ漫画のような光景に
見惚れていると
「おい、そこの!走れ!間に合わないぞ!」
校門の方から
声が聞こえ慌てて走った。
桜吹雪に迎えられ、
その近くに先生らしき人が立っていた。
きっと声をかけてくれた人だ。
挨拶しなきゃと思った瞬間
思いっきり躓いて転んだ。
高校生にもなって情けない。
「おい!大丈夫か」
先生が駆け寄って来た。
俺は立ち上がり制服についた
砂を払っているとズボンが破けていた。
先生も気が付いたらしく
「あーあ…やっちまったなぁ…坊主」
「坊主じゃありません。二宮です‥」
イラッとする先生だな……
砂を払い終わり
先生の顔を見ると苦笑いしてた。
「何笑ってんですか…笑い事じゃないですよ…かあちゃんに怒られる…」
どう言い訳しようか考えていると
いきなり先生が俺の手を掴んだ。