第2章 国語教師×まつもと先生
「授業始めるぞー、はい席ついて」
女子は口々にきゃー、だのわー、だの黄色い歓声をあげる。
「じゃあ宿題で出してた問題、当てるから前出て書いて」
女子は皆当てられたい♥って顔で、男子は皆やばい、って顔してる。
因みに私は勿論、やばい、って顔。
ていうか、まずい。宿題、やってきてない。
だって塾の課題でいっぱいいっぱいで。それどころじゃなくて。
「つーかお前らちゃんとやってきた?やってきてなかったら…ねえ、どうなるかわかってるよね」
にやにやと意地悪な笑みを浮かべて松本先生が問いかけると、
それさえも、かっこいい…♥と卒倒しそうな女子たち。
うー。来い、宿題の神様。私に力を分けてくれ。
当たるな、当たるな…