• テキストサイズ

dear my teacher..

第1章 数学教師×さくらい先生.



櫻井先生は、大人だ。




「お前さ本当に反省してんの?」



大人で、クールで、ドライで。


生徒のこととか本当は興味なくて。


親にも生徒にも人気があって、いつも笑顔で授業してるけど、

本当はぜんっぜん興味ない。
腹黒い。


私は気付いてる。





『してない』





先生は呆れた顔でため息をつくと、手に持ったままだった私の携帯を、机の上に置いた。



「それじゃ返せねえって。ちゃんと反省した、もうしませんって言って貰わないと。携帯返して欲しくないの?」




今日の数Ⅰの授業中、私の携帯が盛大に鳴って、櫻井先生に没収された。
うちの学校は携帯持ち込み禁止で、バレると没収されて、放課後こうやって説教される。





正直私は、櫻井先生が苦手だ。


何を考えているのかわからない。


周りの子は皆、櫻井先生は優しいし、ぜんぜん怒らないし、王子様みたいでかっこいいとか言ってるけど、


私はそういう表面的なところが苦手だった。







今だって、「反省してる」って言葉だけとっとと言わせて、私と、生徒と深くかかわりあいたくないって思ってる、




そういう態度が透けて見えるところに、ムカついてる。


/ 79ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp