第2章 なつかれちゃった!?
「あのっ、高尾先輩!好きです!!付き合ってください!!」
「へ?…えーと、誰、かな?」
華美は戸惑った。
「あ、そうですよね!すみません!1年の旭野犬夜って言います!」
犬夜が笑顔で言った。
「犬夜くん?」
「はい!!」
犬夜は、元気いっぱいの返事をし、とても嬉しそうだった。
「あー、えーと、ごめんね?犬夜くん、私と話したことあったっけ?」
「いえ!今日が初めてです!!」
「だよね、じゃあなんで、私に告白したの?間違えた?」
犬夜は不思議そうな顔をしたあと、
「なんでって、そんなの先輩が好きだからに決まってます!間違えてません!!」
と答えた。
「えーと、ありがとう…で、でも!まだそんなに犬夜くんのこと知らないし…まずは友達からじゃ、だめかな…?」
華美は申し訳なさそうにしながら言った。
すると、犬夜は落ち込むどころか喜んで、
「ホントですか!?やった!先輩と友達になるってことは、まだ先輩のこと、好きでいていいってことですよね!?」
と言った。
「え、あー…そういうことになる…かな?」
少し厄介そうな子になつかれたなぁと思う華美であった。