第21章 21
「あ、の…
紗弥花さんって言うんですか?」
突然、後ろから声が聞こえた。
「私、菊池くんと同じクラスの、神田絢架って言います。」
ああ、絢架ちゃんがいたのをすっかり忘れてしまっていた。
俺は慌てて、紗弥花のことを紹介した。
「ああ!ごめんね、絢架ちゃん…ほったらかしにしちゃって…」
「いえ、全然です。」
「こいつ、紗弥花って言うんだ。俺の幼なじみ。あ、よく勘違いされるけど、彼女じゃないよ。」
最後の一言は、別に言わなくても良かったよな…
なんか、絢架ちゃんと話してると
舞い上がっちゃって
自分が何を話したいのか分からなくなってくる………
……って……ん……?