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キミのとなり
第11章 11
菊池くんは、いつも他愛もない普通の話をしてくれる。
無理して笑わせようとしてる感じじゃないから
私にとっても気が楽だ。
でも、時々怖くなる。
しっかり閉じたはずの心が、菊池くんによってこじ開けられていくような気がする。
私は一人になったら、いつも家族がいた頃のことを思い出してしまう。
そうして出てきた『寂しい』という感情を
私はいつも見て見ぬふりをしているんだ。
なのに、そんなときに決まって私のところに来てくれる彼に
「寂しい」
って言ってしまいそうになる。
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