Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】
第6章 迷い
窓から降り注ぐ日の光の眩しさに、ナツは目を覚ました。
時間帯的に昼過ぎだろうか。
ゆっくりと痛む体に耐えながら起き上がると、そこにはローの姿は見えなかった。
己の身体を見てみると、後処理はしてくれたようだが
全裸で布団を被せられているだけの我が身体。
「………よし」
ナツは暫く茫然としていたが、散らばっていた服を見つけると、颯爽と院長室を出て行った。
ストッキングだけ無残な姿になってどうすることもできなかったが仕方ない。
素足でパンプスを履くのは気持ち悪いが、私は30分以内にはここから逃走する。
それまでなら我慢できるだろう。
ナツはエレベーターから降りると駆け出した。
まずはラミアのところに辞表を文字通り叩きつけてくる。
無駄話をするつもりはない。
というか彼女は今日不在なので、連絡箱にでも入れておこうか。
ナツはラミアの専用の連絡箱を見つけると、そそくさと退職届という名の決別状を投函し医院を後にした。
途中看護師達とすれ違ったが
彼女はマッハの速さで移動していたので、誰も止められなかった。
まぁ私1人いなくなったところで誰も困るまい。
ナツが医院の外に出ると、晴れやかな青空が広がっていた。今日は引っ越しがあるので晴れの方が都合が良い。
私の精神面はどんより曇り空だが、それも今日で終わりだ。
引っ越し業者がくるのは17時過ぎ。
今はまだ15時過ぎ。それまで少し時間がある。
ナツは速やかに引っ越し作業をする為、家に帰り荷物を運び出す準備をしておくことにした。