第12章 期末テスト

日曜日。


ピンポー…ガチャっ

及｢ユキちゃんっ！いらっしゃーい｣


え、まだインターホン途中だったよね？

なんなの？この速さ異常じゃない？

本気で怖いんだけど。帰っていいかな。



あ、徹が殴られた。


岩｢ほらみろ。ユキ引いてんじゃねぇか｣

『帰っていいかな…？』

及｢ダメに決まってんじゃん！｣

松｢おっすユキ｣

花｢こいつユキが来るの玄関で待ってたんだぜ？｣

岩｢異常としか言えねぇな｣

『うん、私もそう思った』

岩｢すまんな。全部及川のせいだ。まぁ上がれよ｣

『おじゃましまーす』

及｢岩ちゃん！ここ俺の家だよっ｣



徹の部屋に入ると、ちゃんとみんな勉強してたみたい。

みんなは午前中から集まってたらしいもんなぁ。

畳の部屋に置かれたテーブルに散らばる教科書やノート、問題集、それと月間バリボー。


…ん？ちゃんと勉強してたのか…？

してないな。きっとバリボー読んでたでしょ。


ま、いっか。



『ちょっと休憩したら勉強やろっか』

持って来た紙袋を貴大に渡すと、早速中に入ってる箱を開ける。


花｢なにこれ？…ってシュークリームじゃんっ！｣

『おやつにいいかなって』

花｢手作り？｣

『うん』





みんなでおやつを食べて、勉強再開。



及｢ユキちゃん、これで合ってる？｣


松｢これで…おぉ、解けた！｣


岩｢ここ教えてくれ｣


花｢ユキ、ここは？｣



『これだけ勉強したら大丈夫でしょ。これで赤点取ったりしたら許さないから』


夕方に勉強会を終えると、にっこり笑ってみんなに別れを告げた。