第1章 新学期
今日から新学期。
高校最高学年の3年生だ。
『誰かと同じクラスになるかなー』
1人で歩いていると背後から声がかかる。
花「おーっすユキ」
松「はよー」
『あ、おはよー』
3人でクラス分け表の貼ってある掲示板に向かうと、目の前には見知ったというか、見知り過ぎている背中が2つ。
隣を歩く2人に目配せしながら、人差し指を口元に、しーっとやった後、片方の背中に飛びつく。
『おっはよー』
岩「うおっ!びびったー」
及「えっ!ユキちゃんっ?何で及川さんじゃなくて岩ちゃんに抱きつくのっ?」
松花「「おーっす岩泉」」
及「無視っ!?」
いきなり飛びついたにも関わらず、私が落ちないようにちゃんと支えてくれる男前なはじめ。
うん、今日も平和だ。
皆で掲示板に向かってクラスの確認。
一静→1組
貴大→3組
私、はじめ→5組
徹→6組
『はじめと一緒!いえーいっ』
ハイタッチを求めると、無言で手を出してくれるはじめはやっぱり優しい。
及「なんで岩ちゃんがユキちゃんと同じクラスなのさーっ!ずーるーいー」
1人で喚いている徹を置いて私達は教室へ歩き出す。