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第2章 2


銀八side

教室に戻る途中、彼女、朱音はどこか考える顔をしていた

「何をそんなに心配してるかわかんねぇけどよ、あんま考えなくていいんじゃねーの。朱音は朱音らしく楽しめばいいんじゃねーか」

すると朱音は突然立ち止まり俺を見上げた

そして無理に笑顔を作る

『ありがと、先生!あたしなら大丈夫だから。先生って不思議な人だね」

その笑顔はひどく儚げで、今にも壊れそうだった


教室に入ると何事も無かったように自然とクラスに打ち解けていた

よほど神楽と気があったらしい

次の授業は俺の国語だったため、教科書がまだない朱音のために、ずっと神楽が隣にいた

あの消えてしまいそうな朱音の表情はもう見られなかった


朱音side

坂田銀八先生

先生は不思議な人だ

あの目は特に不思議だ

何でも見透かされているような気になる

それでも嫌な感じはしない

本当に不思議な人だ


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