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魔王様率いる愉快な下僕達

第13章 -ツンとデレは9:1と決まっている-


「ふんだ!だったらキノコ頭君って呼ぶだけだし。しかも大声で」
「…………日吉、若」

私がそう言うと、渋々名前を言ってくれた。
相当この名前が嫌なんだね。

「じゃあひよ君ね!よろしくー」
「やめろ」
「じ、冗談だって。だからその拳を降り下ろさないで!確実に私の顔面にクリーンヒットするから!」

必死に謝ると空中にあった日吉の拳がすっと元の位置へ戻ってくれた。

ふー……ひと安心。




そんな会話をしながら倉庫に着いた。中は思った以上に広くて、とてつもなく綺麗だ。
立海の倉庫とは似ても似つかない程の広さに私は倉庫内を走り回る。

「すっごー!お金持ちとは聞いてたけどやっぱ内装にも拘ってんだねー!うわっ、見たことのない機械まである!やば!」
「何はしゃいでるんですか。さっさとボール持って戻りますよ」
「えー」
「小学生ですか、あんたは」

不満そうな私に、日吉君は蔑むような視線を送ってくる。
一応私、先輩なんだけどなぁ。

「はいはい。よいしょ……っと?」
「こっちは良いですから、貴女はこっちを持って下さい」

ボールがぎっしりと詰め込まれた籠を持とうとすると、さりげなく日吉君に奪われた。その代わりに半分位しか入ってないボール籠を持つように指示される。

え、何この子。デレた?デレてますよね!?しかも二人きりのこの空間で!あれですか、人前だとつっけんどんな態度で二人だけになると眉間にシワ寄せつつも顔はリンゴ状態のツンデレ彼氏ですか!私彼女じゃないけど!

「何気持ち悪い顔してるんですか。気持ち悪い」
「二回も言うな!地味に傷付く!」
「勘違いしないで下さいよ。これ持たれたら絶対落として地面にぶち撒けて俺が大変なんですから」

ですよねー……まぁ、予想はしてたけどな!

少し不服だったが私達はボール籠を持って再びテニスコートに戻っていく。
日吉君にありがとう、とお礼を言うと別に……と素っ気なく返され顔を逸らされた。

なんだよ。そんなに嫌がらなくったって良いじゃないか……。
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