第5章 疑心
あれから何年経っただろうか
あのあとからの私の記憶はない
目が覚めると食べ物などが腐り跡形もなく消えているものもあった
さらに、向かいの家の赤ちゃんがたって歩いてたのを見ると5年ほどたったのだろうか
ここには居られない…そう感じた
だから私は生まれてから過ごしたこの家を出た
『きちんと、錬金術を学べばお母さんを…』
ぶつぶつ呟きながらは歩く
『……』
そこで聞こえてきた男達の話が嫌ほどに入ってきた
「なぁ、知ってるか?賢者の石をつかえば人体錬成も可能らしいぜ」
「いや、人体錬成自体禁忌だろ?」
「賢者の石ってのは等価交換から抜け出せるんだ」
「へぇ、それはすごい」
『賢者の石…等価交換…禁忌』