第3章 キミが思ってるより、、(月島)
「「げ」」
土日も当然のように終日部活な僕の、月に一度の埋め合わせデート。
時間通りにキッチリ待ち合わせ場所に来る僕に関してズボラな僕の彼女様は予想通りというか、今回も遅刻のようで。
待ち合わせの時間を10分過ぎたあたりで鳴ったラインに目をやれば「ごめんもう10分遅れる、、(T_T)」との通知。
ちなみに彼女がこう言ってきた場合まず間違いなくプラス10分遅れる。合計30分の遅刻だ。
想定内だし仕方ないか。
適当にスマホでも弄っていれば後20分くらいはまあ、とか思っていたら、目の前にはチームメートの変人オバカコンビ。日向と影山が居たわけで。
揃いも揃って示し合わせたかのように「「げ」」とか言われる始末。
わりとマジでこっちの台詞なんだけど。
なんでたまの休みまで毎日会ってるバカ二人に会わなきゃいけないのさ。
「!?月島」
開口一番はいつも通りうるさいチビ。
「なに。うるさいんだけどチビ。ここ公共の場だから。恥ずかしいし静かにしてくれない?」
「なんで休みの日までお前の顔見なきゃいけないんですかコラ」
次にケンカを売ってきたのは凶悪な顔つきになった王様。
何故か田中さん口調なのは大目に見るとしてもその台詞もそっくりそのままキミに返すよ。
「はいそれは僕の台詞ですからーまあ王様的には休みの日まで見苦しい庶民の顔は見たくなくて当然でしょうケド-」
「あ?」
「なにさ」
「王様って呼ぶんじゃねえって言ってんだろクソ島」
「ちょ、ちょちょちょ、ストップ影山!落ち着けって!月島も挑発すんな!」
な?まあまあまあ、とチビが影山を引き離し宥める。
猛獣使いが板に付いてきたなと関心すらしてしまうほどに見事な手さばき。