第14章 いざ!出陣! 【14】
鶴丸「主ー!梨、つまみ食いしに来た!」
『よしっ!鶴丸!刀を構えるんだ!行くぞ!』
鶴丸「何だ?何だ!?」
慌てて刀を引き抜いた鶴丸に向かって梨を1つポイッと投げた
『皮剥いてー!』
鶴丸「おわっ!」
鶴丸は咄嗟に飛んできた梨の皮をヒュンヒュンと刀を振って剥くとパシッとキャッチした
『ぉお!鶴丸凄い!やれば出来るじゃん!見てみ?私が剥いた梨の方がデコボコなんですけどぉ~』
私は自分で剥いた梨を持って鶴丸に近付くと梨を鶴丸に手渡した
鶴丸「こりゃひどいな!梨が可哀相だな!」
『何だと!?私も刀振り回したらもっと上手に出来るかも!』
鶴丸「出来るわけないだろう!そもそも刀はこんな風に使う物じゃ無いんだぞ!?刀がベタベタになったじゃないか!」
『う~ごめんね?つまみ食い用に切ってあげるからその梨、ちょうだい?』
私が両手を出すと鶴丸も梨を持った手を差し出して来た
今だ!と鶴丸の手首を掴み手入れをしてあげた
鶴丸・堀川・歌仙・燭台切「あっ!」
『よしっ!鶴丸手入れ完了!どこか痛いとこない?刀のベタベタとれた?』
鶴丸「あ、あぁ…大丈夫だ、刀も綺麗になった」
『ぉお!良かった!じゃあ今度こそ本当につまみ食い用に切ってあげるね!私のデコボコのやつでも良い?』
鶴丸「あぁ、ありがとう!主、それ切ったら俺と一緒につまみ食いしよう?」
『ダメだよ!まだ沢山あるんだから、私もやらないと!』
歌仙「主はそこで鶴丸とつまみ食いしてて良いよ?もう終るから」
『えーーー!ホントだ…さすが天才料理人三人衆…鶴丸の分だけでもやらなきゃ!』
そうして私はデコボコの梨をシャクシャクと切り皿に盛り鶴丸の所へ持って行った
『鶴丸、はいどーぞ?』
鶴丸「ありがとう!主!食べさせてやるぞ?ほらあーん」
『わーい!あーん』パクッモグモグ
『んー!ヤバイ!ここの梨甘くて美味しい!鶴丸も食べてみ!?はい、あーん!』
鶴丸「そんなに美味いか?」
『甘くて美味しいから!食べてみ?ほら』
鶴丸「なら頂くか!」
ズイッと鶴丸に梨を持った手を近付けると、その手をパシッと掴まれ引寄せられたかと思うと、アゴをクイッとされ唇をペロッと舐められた
鶴丸「あぁ、甘くて美味いな」
『ん゛ーーー!?』