第24章 いざ!出陣!【24】
南泉君がタタタッと近付き手に持っていたアヒルのオモチャを私の顔の高さまで持ってくるとオモチャのお腹を押してピーと鳴らした
アヒルの口から風が吹きゴムのオモチャ特有の匂いと共に私の前髪を全開にした
『ぅわっぷ』
南泉「にゃはっ♪」
南泉君は可愛く招き猫のポーズをした
『にゃはっ♪じゃないでしょ!?いつまでその格好でいるの?早くお風呂入らないと風邪ひくよ?』
南泉君もまた、腰にタオルを巻いただけの準備万端スタイルで…
南泉「一緒に入るって言ったから待ってる」
南泉君は私の直ぐ側でしゃがむとアヒルのオモチャで遊び出した
オモチャをピーピー鳴らして遊んでいる南泉君が可愛くて思わず彼の頭を撫でてしまった
南泉「にゃんだ!?(何だ!?)」
驚いて私を見上げた南泉君に私も驚き咄嗟に手を引っ込めた
『ぅおっと!ごめんね、直ぐ支度するからもう少し待ってね?』
南泉君は、ん、と返事をして再びオモチャで遊び出した
獅子王「南泉って主に取り入るの上手いな」
長義「取り入ってるようには見えないが?」
豊前「下心が無いからだろうな」
小竜「主も南泉が、あんなに近くにいるのに普通に服脱いじゃってるし」
彼らがヒソヒソとそんな話をしているのも知らずに私も準備万端、支度を整えた
さすがに彼らのように腰にタオルだけってわけにはいかず…大きめなタオルを胸まで巻いた
『よしっ!南泉君準備出来たよ、行こ?』
すると南泉君は返事の代わりにアヒルのオモチャをピーと鳴らした
彼らお風呂乱入部隊とお風呂に向かう途中、広君へ声をかけた
『広君さ、ずっと黙ってたけど大丈夫?』
山姥切「何も問題ない」
『人前で布取るの嫌がるのに?』
山姥切「っ!俺は入りたい時に風呂に入る!問題ない!」
広君は今、思い出したかのように手に持っていたもう一枚のタオルを頭から被った