第24章 いざ!出陣!【24】
今、私は薬研君と不動に手を握られ控え室に向かっている所である
『…もう逃げたりしないから離しても大丈夫だよ?』
薬研「それはわかってるんだが、俺っちがこうしてたいだけだ」
不動「主!俺もだよ!」
『ゎあ♪ありがと!んじゃこのまま控え室戻る♪♪』
なんとまぁ単純な私なんだろうと思いながらも嬉しさには勝てず二人の手をキュッと握ると二人も握り返してくれた
『♪♪♪』
二人が言った言葉に嘘は無いのだが、口に出せずにいる気持ちもあるようで…
薬研「(大将…いったいどこで何をしてたんだ…)」
不動「(俺、もう後悔したくないから強くなるって決めたのに…主にこんなケガさせて…演練中だったと言われればそれまでだけど…ん?演練中?)そうだ!主!俺達の試合見ててくれた?」
『うっ!…ごめんなさいぃぃぃぃ!観れてないです…』
薬研「見てない?何をしてたんだ?」
『………うぅ……』
薬研「大将?」
不動「主?」
『ぅあぃ…転んでました!』
薬研・不動「転んでた!?」
『うん、二回転んだ…』
薬研・不動「二回も!?」
不動「どこで!?」
『あまり言いたくない…だって二回目に転んだ時、ドドメさす所だったんだもん…助かったけど…』
薬研「大将、誰かに襲われてたのか?」
『襲われてないから大丈夫だよ?』
薬研「それなら良いんだが(確かに、何かに怯えている様子は見られないからな…だが転んでできたケガにしては何かに斬りつけられたような傷口だ…本当に転んだのか?くそっ!わからねぇ!)」
不動「主が俺達を見て謝って逃げたのは演練を見てなくて怒られると思ったから?」
『うん…』
不動「そっか、でもそれには理由があるんだよね?」
『うん…理由も証拠もある』
不動「証拠もあるの!?」
薬研「(今度は証拠ときたか…こりゃ控え室に何かあるな)」
そうして話している内に控え室前に到着した
『ふふふふふ…』
六人「……………💧」
『えいやぁ!』
私は勢い良く控え室の扉を開いた
六人と三人のご対面である
六人「えっ!?」
三人「あっ!」