第23章 いざ！出陣！【23】

『私、皆家の中見終わるまで掃除の続きやって来るね？』


そう言って小狐丸さんの膝から下りると蔵へ向かった
外には山積みになっている道具達


『さて、どこから手をつけようか…全部中身確認した方が良いのかな？いらない物とかあるのかな？……分かんないじゃんかぁー！』


骨喰「主」


『ん？骨喰君！ゎあ✨桜🌸』


骨喰「あぁ、家の中、凄く居心地が良かった」


『そっか、良かった』


骨喰「主の思い出が沢山詰まってて…俺には…」


『なに？俺には思い出が無いって言いたいの？』


すると骨喰君は少し悲しそうに俯く


『ねぇ、骨喰君、一緒にお風呂入った時、昔は薙刀だったって話してくれたよね？広間で鬼ごっこした時、忍者みたいに逃げたよね？この前、皆でバーベキューしたよね？その時やっと捕まえたけど！』


骨喰君は、はっとしたように顔を上げた


骨喰「主…」


『うん！今、言ったのじゃ思い出にならないかな？一緒に過ごして来たから私は骨喰君と同じ思い出作ってきたと思ってたんだけどなぁ～また時が経ったらあの時はあんなだったこんなだったって骨喰君と話せるんだよ？今日も蔵の大掃除したら私の家が現れたとかさ！』


骨喰「そうだな」


『うん！』


すると骨喰君が私の手を引いて皆から見えない道具の陰へ連れて行くと、ありがとう、と呟きチュッと頬にキスしてくれた


『ちょっ！骨喰君！？』


骨喰「はははっ、これも思い出、二人だけの」


『っ！？／／／』


鯰尾「骨喰ー！骨喰ー？」


骨喰「兄弟が俺を探してる、行ってくる」


『う、うん』


そうして骨喰君を見送って私も物陰から出ると、家から戻って来た皆が桜を降らせていた


『ゎあ✨桜…キレイ🌸✨そろそろ三日月さんと小狐丸さんも見に行けるかな？』


私は二人に駆け寄り二人の手を引いて蔵へ入った
玄関の前に立つと二人に振り返り、どうぞ、と声をかけた


三日月「ここが主が住んでた家なんだな」


小狐丸「楽しみですね、ではお邪魔します」


二人が入って行くと私もその後をついていく


三日月「ほう、暖かいな」


小狐丸「そうですね」


何か照れ臭いけど嬉しかった
二人の後ろ姿を見ていると桜が降りだした